Fate/Prototype蒼銀のフラグメンツ2巻を読んだので感想。愛歌様もだけどキャスターも怖えわ。
蒼銀のフラグメンツ2巻を読んだので感想を書いていきます。
1巻を読んでから結構な時間が経ってしまいました。おかしい、こんなはずでは。
蒼銀のフラグメンツ2巻はキャスター陣営から見た聖杯戦争の様子をキャスターのマスターの娘である玲瓏館美沙夜(れいろうかん みさや)の視点から物語が展開されています。
美沙夜の生家である玲瓏館家は極東でも随一の名門、となっていますね。
なんだか設定が遠坂家と似ていますが、家の格では玲瓏館の方が多分上です。
凛が天才だと呼ばれているのは何度も見ましたが遠坂家は名門とはっきり描写されているところは見た覚えがないですから。
それでも聖杯戦争を創り上げたり、6代まで続いたりと凄いんですけどね。
- Best Friend ACT-1
- Best Friend ACT-2
- Best Friend ACT-3
- Best Friend ACT-4
- Best Friend ACT-5
- Best Friend ACT-6
- 蒼銀のフラグメンツ2巻のまとめ
Best Friend ACT-1
一章は大まかに1999年のランサーとの会話と1991年のキャスターとの出会いに分けられます。
1999年の美沙夜はそうですね、怖いです。
氷の声で厳しい命令をランサーに下しています。こういうのが好きな人もいるんでしょうが、僕には厳しいです。
それをあっさり受け流すランサーもランサーですごいですね。生前出会った女性が女性なので受け流せても全然おかしくないんですけども。
1991年の美沙夜は早く大人になりたいと少し焦っている少女でした。父親を尊敬していて、こういうところは凛に似ています。
この時の美沙夜は10歳ですが、サーヴァントであるキャスターの姿隠しの魔術を見破る程の実力があります。キャスターも褒めてました。
褒められた本人は知らない存在に褒められたり、父親が知らない存在に恭しく振舞ってたりと混乱してましたが。
ここまで読んで魔術師の実力には本人の努力ももちろんですが、やっぱり血筋が重要なんだなと感じました。
Best Friend ACT-2
二章は美沙夜とキャスターの触れ合いから始まります。
好奇心のままに質問する美沙夜と美沙夜の質問に丁寧かつ穏やかに答えるキャスターの様子は読んでて微笑ましかったです。
交流の末に美沙夜はキャスターからアゾット剣を受け取りますが、それと同時にここでキャスターの真名に気付きます。
自力で真名に気付くってところから美沙夜の凄さが伺えます。
二章の後半はライダーが玲瓏館家にやってきて同盟を結びます。この同盟はライダーが美沙夜に王の器を見出したことで結ばれました。
一章で美沙夜は魔術師ではない学生を見て自分が守るものだと考えていましたが、このころから支配者の器だったということでしょうか。
そして二章の最後ではキャスターが沙条愛歌と出会います。アカン。
Best Friend ACT-3
バーサーカーとセイバーの戦いから繰り広げられます。
どうして玲瓏館邸でこの2騎が戦っているのかというと、
- あえて結界にほころびを作って敵をおびき寄せる
- という作戦に見事バーサーカーがかかって
- そこにさらにセイバーがやってきて戦闘開始!
という流れです。
で、結界の穴を罠と思わなかった美沙夜は危うくバーサーカーに襲われそうになったところをセイバーに助けられました。
これは記憶に残りますわ。セイバーの方は覚えていませんでしたが。悲しい。
バーサーカーVSセイバーの戦闘から一晩経つと美沙夜とキャスターの2人で反省会が行われました。
キャスターの美沙夜への穏やかな言葉が印象的でしたね。
悲願のために愛し子たちの未来を放棄することなど、そう、あってはなりません。
この言葉をストレンジフェイクでギルガメッシュを召喚した魔術師に聞かせてやりたいですね。あいつ本当に何考えてんだろ。
Best Friend ACT-4
四章ではバーサーカーとライダー、セイバー、ランサー、アーチャーと戦闘が行われています。
四対一でしかもマスターがこの時点で亡くなって魔力も供給されないのでどうあがいてもバーサーカーは勝てませんね。
酷いオーバーキルを見た。
玲瓏館邸ではキャスターがラジオに興味津々なのは意外でしたね。魔術師って基本的に科学技術を疎んでいるので。
まあ、このキャスターが魔術師のなかでも変わり者だっていうところもあるんでしょうけど。
そしてこの章からキャスターは沙条愛歌を真の主として動き出しました。
美沙夜に呪詛がかかりやすいように細工をするなどえげつないことをやり始めます。
タイミングとしては多分眠る御呪いをかけた時に呪詛の細工をしたんじゃないかなーと思ってます。
Best Friend ACT-5
ここでキャスターは本格的に裏切りムーブを始めていきました。
同盟を裏切った代償として発動したギアスによって苦しむ玲瓏館当主の様子が痛々しかったです。
こうして裏切られてしまいましたけど本当にこのコンビは愛歌が来るまでは良好な関係だったんですよ。
Fateではキャスターのサーヴァントとちゃんとした魔術師のマスターって仲違いしてることが多いんですけど、このコンビは珍しくそうじゃなかったんですよ。
それだけに悲しい。この場面を読んでる時はアポクリファのアヴィケブロンとロシェを思い出しましたね。
しかもマスターの死に方はこっちの方がむごいというね。
それに加えて美沙夜に掛けられた呪いを抑制させる魔術とそれを持続させる礼装を使うときも父が自分を殺そうとしているっていう誤解もされるし。
本当に散々だな。
Best Friend ACT-6
キャスターは裏切ったことをはっきりと美沙夜に伝えます。
その時に美沙夜に向けて
「過去も、そうでした」
「現在も、変わらない」
「ー魔術師に、真の意味での友人などいませんよ」
と告げるんですが、このセリフは美沙夜だけでなく結局己を優先してマスターを裏切った自分にも言い聞かせている印象を受けましたが、どうなんでしょう。
FGOでも主人公に「友達になりましょう」と言ってきますが。
この言葉のせいなのか、1999年の聖杯戦争でも美沙夜はランサーに自分に友達など必要ないと言ってますね。この場面は挿絵があるんですが美沙夜の顔が怖かったです。
蒼銀のフラグメンツ2巻のまとめ
この蒼銀のフラグメンツでもFGOでもキャスターはあまりにも強大な存在に屈してますね。
まあ相手が愛歌と魔術王なんでしょうがないっちゃしょうがないんですけど。
掴みにくいけどいい人ではあるのに…。キャスター自身も実力のある魔術師であるから彼我の差をはっきりと感じ取っちゃうんでしょう。
FGOでもちょくちょく美沙夜の名前を言っているあたりこのことが英霊の座に刻まれるほどのトラウマになっている模様です。
どこかにはこのキャスターが真っ当に聖杯戦争をしている世界があるんでしょうか。
最後にこのキャスターの真名はパラケルススなんですけど、史実のパラケルススとは気性が違いすぎて笑いました。
弟子に「学者としては天才、しかし人間としては三流」と残されるってどんだけ…。